第27回日本脳ドック学会総会
 会長 小笠原 邦昭
 (岩手医科大学脳神経外科学講座 教授)

 2018年6月29日・30日2日間の日程で第27回日本脳ドック学会総会を盛岡にて開催させていただきます。本学会は脳の健康診断を通して国民の健康を守るために必要な知識と知見を共有するための学術集会で、盛岡では当講座前主宰者の小川彰先生が2007年に開催して以来11年ぶりとなります。

 今年度は、これまで強力な指導力で本学会を牽引してきた小林祥泰先生から片山泰朗先生に理事長が代わり、また本学会の意義についても理事会等で活発に議論されています。これまで、本学会は脳ドックにより早期に疾病または未病の病態を検出することに主体をおいてきました。しかし、今後は認知症を含め、疾病の包括的な予防や治療につなぐ役割が求められています。

 このような情勢を鑑み、第27回の本総会ではテーマを「臨床研究と脳ドック」とさせていただきました。私事で恐縮ですが、私は日常臨床で新たに気付いたことが患者にとって重要なことであれば、これを「必ず臨床研究にし、纏め、第三者に評価していただき、世の中に出す」ことを教えられてきました。脳ドックにより早期に検出された疾病または未病の病態も同様に「必ず臨床研究にし、纏め、第三者に評価していただき、世の中に出す」べきではないかと考えております。この考え方を意識してプログラムを構成致しました。特別講演では、本学会の理事長であります片山泰朗先生に今後の本学会の目指す方向について、循環器医でありかつ法律研究者でもあります米村滋人先生には医学研究における改正個人情報保護法の影響について、当大学のバイオ・インフォマチシャンである清水 厚志先生には遺伝の研究に基づくと生活習慣病の予防についてそれぞれご講演をいただきます。また、教育セミナーとして、森 健太郎先生には未破裂脳動脈瘤の治療に関して、外科医は血管内治療だけではなく開頭手術もless invasiveな方向に進化していることを内科医にご理解いただける内容を、佐々木真理先生と山口修平先生には脳ドックの中心であるMRIと認知機能検査のポイントを、小川 彰先生には事業用自動車運転手に義務づけられた脳健診の解説を、下瀬川恵久先生には脳イメージングを用いた認知症の創薬開発についてご講演いただきます。また、6つのシンポジムにつきましても、それぞれシンポジムで何を講演あるいは議論していただきたいか「ねらい」を設けさせていただきました。本学会とあまりなじみはありませんがその道の大家の方々を多数招請させていただきました。また、再三の演題公募のお願いにお応えいただいた多くの皆様に感謝申し上げます。

 学会場は盛岡駅から繁華街とは反対側で、徒歩数分の「いわて県民情報交流センター アイーナ」で開催させていただきます。宿泊施設からの移動にご不便をおかけするとは思いますが、ご容赦下さい。

 北東北の6月は梅雨もそれほどではなく、最も爽やかな季節です。会員および関係諸氏の方々は、ぜひ盛岡へお越しいただき、先生方のご経験、知見をご発表いただき、また活発な議論に御参加いただければ幸いです。

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