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コホート研究と脳卒中発症予測(一部指定)
近年、多数の健常者を対象とした一般住民コホート研究が多数行われるようになりました。その長期追跡結果が出るにつれ、脳卒中発症リスクが明らかになりさらに脳卒中発症予測も可能となりつつあります。本シンポジウムでは国内のコホート研究者に脳卒中発症予測につき、発表いただき議論したいと考えております。
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無症候性病変に対する外科治療と認知機能(一部指定)
脳外科医は無症候性病変に対し、日常臨床で手術を行っています。術後の評価として、「見た目の麻痺がなく、失語症がなければGOOD RECOVERY」あるいは「major adverse eventがなければOK」となっています。本学会も含め近年は「認知症」をどう検出し、どう対処するかが問題となっています。すなわち、神経学的脱落症状だけでなく、認知機能を含めた手術評価が必要と考えます。そこで、本シンポジウムでは、脳外科医が無症候性病変に対して行っている治療が認知機能にどういう影響を与えるのかの議論を行いたいと思います。
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無症候性頚部内頚動脈狭窄への対応(一部指定)
※UMIN登録画面上は「無症候性頚動脈狭窄への対応」となっております。
無症候性頚部内頚動脈狭窄に対する治療方針は、ここ数年で様変わりしようとしています。脳外科医はACASあるいはACSTのデータを基に、高度狭窄に対する内膜剥離術の優位性を主張しています。また、脳血管内治療医はCRESTのデータを基にステント留置術の内膜剥離術に対する同等性を主張しています。しかし、内科治療の進んだ昨今、ACASあるいはACSTのデータは疑問視され、ステント留置術は内科治療と直接比較されていません。そこで、内科治療、内膜剥離術、ステント留置術の専門家に改めて各自の立場でご講演をいただき議論する場を設けました。
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未破裂脳動脈瘤か非裂脳動脈瘤か(一部指定)
本学会の最大のテーマは未破裂脳動脈瘤です。毎年、このテーマでシンポジウムが開催されています。第26回大会では会長の岡田靖先生自ら「非破裂脳動脈瘤」の提案をされています。来年の第27回学術集会でも継続して本テーマを取り上げることといたしました。
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アルツハイマー病と血管性認知症とのクロストーク(一部指定)
超高齢化社会を迎えている本邦においては、認知症、特にアルツハイマー病が問題となってきています。一方、アルツハイマー病と血管性認知症の臨床的基礎的研究が進むにつれて、両者の成り立ちは重なるところがあり、両者は完全に独立したclinical entityではない可能性が指摘されるようになってきました。そこで、この領域の最先端の臨床的基礎的研究を行っているエキスパートの先生にご講演いただく機会を設けました。
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無症候性病変に対する抗血栓療法の功罪(一部指定)
症候性頚部・脳主幹動脈狭窄閉塞性病変に対しては、再発予防のために抗血小板療法を行うことは常識となっています。また、脳ドックで見つかるような無症候性頚部・脳主幹動脈狭窄閉塞性病変に対しても抗血小板剤を投与することが一般医家では当たり前になっているような気がします。しかし、無症候性病変に対する抗血 小板剤投与の有効性を証明したエビデンスはなく、脳卒中治療ガイドライン2015追補2017でも推奨レベルはgrade Cです。また、無症候性の非弁膜性心房細動においては、一定のリスクがあれば抗凝固療法が強く推奨されています。一方で、抗血栓療法による出血性疾患発症あるいは悪化のリスクも明らかにされています。最近は高齢者の軽度頭部外傷において、抗血栓療法症例の転帰が不良であることも報告されています。この辺の矛盾した「無症候性病変に対する抗血栓療法の功罪」を討論する場を設けました。
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